2010年10月12日火曜日

つれづれとF1について

「紙兎ロペ」を楽しみにしているシャレちゃん
キシリアさんとミーティング後、
南大沢のTOHOで「アイルトン・セナ」をみました。
http://senna-movie.jp/
速い!ヤバい!間違いないっ!!!
わたくし考えを改めさせていただきます。
宇宙一かっこいい男はマルチェロ・マストロヤンニ選手ではなく、
アイルトン・セナ・ダ・シルバ選手でした。
お詫びして訂正いたします…
***
かつて、F1グランプリの年間スケジュールを完全に把握し、
録画した予選&本戦を3回見直すほどのF1ファンでありました。
何が楽しくてあんなに熱中していたんでしょうか、私は。
エンジンやシャシーの仕組みもよく知りませんでしたし、
電子制御とか言っても全く分かりませんでしたし。
ただ、セナの神がかった走りにだけは、
いい加減なファンも本当のオタクをも黙らせる
すごさがあったことは確かだと思います。
予選トップの位置から優勝するレースはあってもおかしくないですが、
セナがすごかったのは、不利な位置からでも、
トップにのし上がっていくレースがたびたびあった点だと思います。
チームメイトのファーストドライバーである
プロストをも本気で抜いていきました。
ジリジリと追い上げて、プロストの真後ろぴったり付け、
プレッシャーを与えて隙を狙い、
コーナーで一気に刺してくることもあれば、
ストレートでサイドバイサイドに持ち込んで、
テールをフンフン揺らしながら、
ビヤッと抜いていくこともあります。
どれもこれも命がけで神懸かり的に速いわけです。
そのかわり自滅することも多かったわけです。
解説の今宮さんは舌を噛み、ピットの川井ちゃんのリポートが
キモいほど空回りしてしまうのも分かります。
なんでセナの走りは速く感じるのだろうと何度も考えました。
たぶんセナは孤独だったのだと思います。
言っている私も意味がよく分かりませんが、
結局はそういうことだったのだろうと思います。
マシンに関する詳しいことはよくわからないけど、
ピットインのタイミングと給油量、
タイヤ交換タイミングと交換時間などを見たり、
ドライバーの心拍数やピットとの交信を聞くのも楽しかったです。
一番楽しいのは車に搭載された小型カメラの映像だと思います。
速く走るモノは無条件におもしろいんです。
速けりゃいいんです!そんだけっ!
とか言ってるバカ野郎どもが、
レッドブル中毒になるんだろうな…
94年のサンマリノGP予選で、ラッツェンバーガーという選手が、
コーナーでクラッシュし死亡しました。
どのチームもどの選手もショックを受け、
レースを続けるべきかどうか惑っているようでした。
結局、翌日に本戦は行われました。
そこでセナは命を落としました。
7週目、平坦なラインの後に訪れる高速コーナーで、
セナのマシンはコンクリートの壁に激しく衝突しました。
私はライブ中継をフジテレビで見ていました。
ヘリコプターで病院に運ばれるセナを見て泣きました。
チームにとってドライバーは武器でもあり宝でもありますが、
一方でピエロでもあり生け贄でもありました。
それは今も昔も変わらないのでしょう。
ドライバーは勝てばヒーローですが、常に死と隣り合わせです。
命がけでレースに挑むドライバーの気持ちはどんなものなんでしょうか。
あるいは、監督やメカニックはどんな気持で、
ドライバーを送り出すのでしょうか。
観客はどんな気持でレースを見ているのでしょうか。
F1の速さを支えているのは「お金」とか「政治」だったりします。
そんな残酷さが嫌いではありません。
だってリアリティーがあるから。
ではお金があって、政治さえ見方につければうまくいくのかと言えば、
そうじゃないところにこそ本当の真実味があると思います。
そもそも排他的なスポーツであるF1ですが、
諸々の制約を超越した特別な場所にセナはいたと思います。
セナが飛び抜けて速かったので、
プロストは卑屈に見え
マンセルは退屈に見え、
シューマッハはアゴが出て見え
アレジはロリコンに見えたのだと思います。
セナがイケメンだったのも幸いでした。
そして、誰よりも執念深かったから、
速かったのだろうと思います。
ピットで険しい顔をしている監督の様子を見るのも面白いです。
(実際のピットを見た訳ではありませんが)。
ウィリアムズの監督フランク・ウィリアムズはいかにも陰険そうで、
青い瞳が邪悪に光っている時がありました。
フェラーリの監督だったジャン・トッドはいまはFIAの会長だとか、
びっくりしましたが、いかにも肥満体形のフランス人といった風貌で
喜怒哀楽の激しいところが面白かったです。
お気に入りはベネトンの監督だったフラビオ・ブリアトーレです。
スーパーモデルと付き合っていた時期などがあって存分にチャラく、
いかにもイタリアのマフィアのような見た目でした。
フラビオ監督を見て「私もF1のチームオーナーになりたい」
と思ったものです。
マクラーレン監督ロン・デニスについては、
年々薄毛になっていくのが心配だった。
そんなこんなで、まったく説得力がありませんが、
映画「アイルトン・セナ」はF1ファンでなくとも、
何かを感じられる映画だと思います。
ちなみに冒頭の絵のシャレちゃんは3Dメガネをかけていますが、
この映画は3D上映ではありません。

2 件のコメント:

  1. 車載カメラの映像を眺めながら、スポーツクラブのトレッドミルでジョギングすると、気持ち悪くなります。

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  2. コーナーでは50キロくらいまで減速してるみたいですが、
    その時ちょっと気持悪くなりますね。

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自己紹介

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2007年12月31日、ドラマみたいに白血病で突然入院。かーなりハードな化学療法(JALSG ALL 202-O)を1年かけてやり過ごし、2009年3月に末梢血幹細胞移植を受け、2010年11月に臍帯血移植を受け6カ月以上寝たきり状態に。退院したと思ったら、半年ばかり入院、そしてまた半年ばかり入院して、2013年を病院で迎えてしまって、いっぱいいっぱいな日々をひっそり過ごしている人がひっそり書いている雑記。